無視できない「出産費用」

大きなライフイベントのひとつである「出産」がいかに大変であるか、そこにどのような費用がかかるかなどを再確認する機会になりました。

出産にかかる費用

「出産に多額の費用は掛からない。」

子供ができる以前の私は、そう認識をしていました。

出産一時金という公的保障があるからです。

42万円の一時金が健康保険から給付され、この一時金で出産費用は概ね賄えると考えていました。

ですが、実際に調べたいくつかの産院は全て費用が42万円を上回っていました。

統計を見てみると出産費用は全国平均で約50万円。

都道府県別だと東京都が62万円、神奈川県は56万円など、47都道府県のうち44都道府県で費用平均が一時金よりも高くなっています。

出産費用が給付金額の42万円に納まることは実際にはかなり稀なようです。

加えて、出産のタイミングが深夜や休日になると5万円前後の追加料金が発生するというようなこともありました。

地域により差はあれど、多くの場合、最低でも出産一時金+10~20万円の準備が必要なのではないかと思います。

昨年は出産一時金を全国の費用平均である50万円程度に増額することが議論されましたが、実態調査のため引き上げは実施されませんでした。

国が一時金を増額すれば、その分出産費用の相場が上がるため、必ずしも個人の負担減にはつながらないという側面もあるようです。

さらに高額なケースも

先日、某SNS上にこのような投稿があるのを目にしました。

「近くに頼れる身内がいない、子供の預け先がない。

そのため、保育所や家族が泊まれる個室がある産院を探さなければいけならず、出産に高額な費用が掛かることになる。」

何となく共感を覚える内容でした。

家族で宿泊可能な個室のある産院は、上の子供と一緒に生活をしつつ入院期間を過ごせるという利点があるため、我が家でも利用を検討しました。

個室というと金銭的に余裕があれば利用をするものという印象がありましたが、子供の預け先がない状況では、多少無理をしてでも利用をしたいと考えるようになりました。

中には、個室が病室というよりホテルの一室のようになっている産院もあります。

このような設備のある産院は、出産費用を含めて70~100万円ほどがかかるケースもありますが、それでも利用者は多いようです。

より安心して産める産院を求めてネットで口コミなどを調べていくと、こういった設備の充実した産院に行きつくとのことでした。

出産にも準備を

出産の流れを間近に体験する中で、選択肢によってかかる費用は様々だということがわかりました。

たとえ費用をかけない選択肢を選ぶつもりでも、周囲の環境や産後の体調など色々な要素によって想定以上に費用がかかることも多いのではないかと思います。

私自身、最初に子供ができたと分かった時には「教育資金をどう準備しよう」とか「広い家に引っ越そうか」など先のことには色々と考えを巡らせましたが、その手前にある出産費用には目がいっていなかったと振り返ってみて感じます。

浮かれているとなかなか足元に目がいかないものです。

特に一人目の時には「出産一時金で何とかなる」という程度にしか考えていなかったため、想定外の支出に対応するのに必死で、結果的に教育資金の準備も引っ越しも後回しになりました。

先のことを考えるというのももちろん大事ですが、足元のことに躓かないように注意することもライフプランを構築する上では重要なことです。

そのために、「出産費用」の準備にも少し気を配っておく必要があることを私の体験から伝えられればと思います。

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