1968年といえば、日本のGNP(国民総生産)が西ドイツを抜いて世界第2位になり、3億円強奪事件が世間を騒がせていた頃、そして「日本万国博覧会」を2年後に控え、「いざなぎ景気」に沸く、高度成長の絶頂期でした。
発売以来53年間の歴史の中で、石油ショック、バブル経済とその破綻、リーマンショックなど、激動する世相を反映させながら、「人生ゲーム」も67回リニューアルを重ねてきましたが、7月8日発売の新作では、初めて「副業カード」が登場するそうです。
時代を映すマス目も登場
今回発売になる「大逆転人生ゲーム」には、本業のほか副業でも収入を得る人生を楽しむことができる「副業カード」が登場するほか、「リモート会議で下だけパジャマなのがバレた。$8000はらう。」「サブスクで服をレンタル。$26000はらう。」「置き配の荷物が盗まれた。$30000はらう。」といったマス目が登場するそうです。
人生ゲーム上の職業やマス目は、その時代を反映します。ちなみに、1983年発売の「3代目 人生ゲーム」では、それまでの「物理学者」「先生」「弁護士」といった職業に代わって、「デザイナー」「パイロット」「アイドルスター」といったカタカナ職業が採用されたことと、世相を反映して「転職」ができるようにルールが改正されています。
また、人生ゲームには「保険」や「株」や「約束手形」も存在します。そう考えると、人生ゲームはお金について学べるゲームなのかもしれません。
ちなみに約束手形ですが、経済産業省は2026年をめどに紙の約束手形使用をやめ電子手形に切り替えするよう、経済界に呼びかけています。すでに株券は電子化され、世界各国が現在デジタル通貨の実験を始めていますが、今後更に電子化が進めば、人生ゲームの大幅リニューアルもあるかもしれません。
コロナ禍で変わる副業の環境
コロナ禍は、副業を取り巻く環境を大きく変えたと言われます。ここ数年、働き方改革の流れで副業を解禁する企業が増加してきました。しかし実際には、「本業が忙しい」といった理由で副業をする会社員は多くありませんでした。
しかし、コロナ禍で在宅勤務になったり、リストラや減収に見舞われたりする会社員が増加。言い換えるなら、副業に取り組む時間ができたと同時に、給与のみに依存することに不安を覚えた会社員が増加したのが、その理由です。
最近では、得意技やスキルを生かせる仕事をマッチングサイトで請け負い、月に数万円の副収入を手にする会社員が増えているともいいます。
例えば、マッチングサイト「ココナラ」。文書作成やイラスト制作など、自分が持っているスキルを登録し、個人や会社から仕事の依頼が来るのを待つ仕組みです。
登録されているスキルは、ホームページ制作や動画作成などクリエイティブな物だけでなく、写真撮影、語学、包丁研ぎなどを教えるといったもの、また「姉御肌の元No.1ホステスがあなたの悩みにズバッと切り込みます!」といった恋愛相談まで、様々なスキルが登録されています。
好きこそ物の上手なれ
多くの会社員が終業後や土日を使って副収入を得ているといい、仕事内容や頻度にもよりますが、月5万~10万円を手にしている会社員は珍しくないとのこと。「副業」といえば敷居を高く感じてしまいますが、趣味・特技のレベルから個人のスキルを換金できるとするならば、手軽に始められるかもしれません。
副業は収入を得ることが目的なので、稼ぐことが優先。しかし、副業の中身自体に興味を持てないと、長続きしません。
「好きこそ物の上手なれ」ということわざがあります。「誰でも好きでやっていることは一生懸命になるし、それに関して勉強したり工夫したりするので、自然に上達するものである。 芸事は、無理して嫌だと思いながらやっても、成長はない」という意味です。
時間を忘れて没頭できる仕事や作業なら、自身の成長にもつながるし、将来的には独立もできるかもしれません。副業に興味のある方、まずはやってみること、そして「好き」を大事にすることがポイントのようです。
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